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ギャップを活用して同一線路上に複数列車
ギャップを活用して同一線路上で、複数の列車をコントロールできるようにします。
ヤードや駅での入換など、運転の自由度を向上させることができます。
ヤードで複数の編成が縦列で留置していたり、入換で同一線路上に複数の列車が入線していたりというシーンは見たこともあるのではないでしょうか。
鉄道模型でもギャップを利用して同一線路上で複数の列車を運転できるようにする方法の紹介です。 ヤードや駅での入換など、運転の自由度を向上させることができます。
今回対応するのは以下の図に示すように、本線とは別の支線に入る入換線と支線用の駅ホームがあるようなケースです。
- 入換線(図の赤で示した線路部分)に列車を留置した状態で駅ホームに列車を出し入れしたい。
- 駅ホームに列車を停車させた状態で入換線に列車を出し入れしたい。
- 入換線からホームに列車を入線、あるいはその逆にホームから入換線に列車を移動をさせたい。
このような運転に対応します。

ギャップを利用しない場合、同じ線路上にある列車は一緒に動いてしまうでしょう。
今回は販売されている製品を活用して対応します。トミックスレールと制御機器を採用しているため、それに従って説明していますが、他社製品の場合は該当する製品に置き換えて同様の対応できるかと思います。
購入の際はあらかじめレイアウトを計画した上で必要な商品を確認するようにしましょう。
品番 | 製品名 | 用途 |
---|---|---|
5536 | セレクター スイッチボックス | 給電先を選択あるいは ON/OFFするために利用する。 |
0111 | ギャップジョイナー(F) (20個入り) | レールを接続するジョイナーを交換して絶縁するために利用する。 |
カトーでレイアウトを構成されている方は以下の製品を活用できます。
品番 | 製品名 | 用途 |
---|---|---|
24-850 24-850BK | 給電スイッチ | 給電を ON/OFF するために利用する。 |
24-816 | 絶縁ジョイナー | レールを接続するジョイナーを交換して絶縁するために利用する。 |
入換線と支線を電気的に分割することで、双方に在線する列車を別々にコントロールできるようにします。
入換線と支線の間に電気的なギャップを設けることで実現します。そのために、ギャップジョイナーにジョイナーを交換します。
以下に変更前と変更後のフィーダーやギャップの位置を記載します。

本専を運転するためのコントローラーからの給電と、支線を運転するためのコントローラーからの給電です。
本線と支線の往来はいずれのコントローラーでも可能です。(双方のコントローラーから給電可能なため、片方はディレクションスイッチをオフにするなど、通電しないように注意が必要です。)
この状態にギャップを追加し、入換線を電気的に分割します。入換線の列車をコントロールするために、フィーダーを追加し、支線用のコントローラーからスイッチボックス経由で給電します。

ギャップジョイナーには、レールに元々ついている通電するジョイナーを外して交換します。

ジョイナーの取り外しは付属の治具を利用すると簡単です。

コントローラー背面の様子は以下のようになります。

極性反転とラベルを貼っている点は後で説明しています。
支線フィーダーには常時通電となるように接続し、入換線にはスイッチボックスが下の時のみ通電するようにします。こうして、以下の表のような運転が可能になります。
ケース | 列車を動かす コントローラー | ポイント | セレクター スイッチボックス | 入換線 への給電 |
---|---|---|---|---|
入換線に列車を 送り込み | 本線コントローラー | 分岐側 | 上 (I側) | なし |
入換線の列車は 動かさない | ーーー | 直進側 | 上 (I側) | なし |
入換線から 支線に進入 | 支線用コントローラー | 直進側 | 下 (J側) | あり |
今回、入換線フィーダーを設置しようとしたところ、隣の線路と干渉する問題が発生しました。
高架橋の壁などもあり、カーブレールにしかフィーダーを挿せるところがなかったのですが、下の写真のような干渉が発生。これでは設置できないため、ちょっと考えてフィーダーを反対側から挿すことを考えました。

ただ、そのまま逆からフィーダーを設置すると本線フィーダーと極性が逆転してしまいます。
「極性が逆転」というのは、レールに供給するプラスとマイナスが反対になってしまうということです。
本線フィーダーと入換線用フィーダーはともに給電 ON 状態で一つのコントローラーで通して運転できるようにしておくため、極性が逆転すると入換線側と本線側で列車が進もうとする向きが反対になるため、正常に列車を走らせることができません。
そのため、フィーダー線を加工してプラスとマイナスを反転させました。
思い切ってフィーダー線をニッパーで切断し、白い線の入った線とそうでない線とを半田付けして繋ぎ直しました。
本来とは極性が反転したフィーダーができあがります。利用時は気をつける必要がありますので「極性反転」のラベルを貼っています。

これで、フィーダーを反対側から挿しても電気的な問題は発生しません。
これで、一本の線路上に2本の列車を入線できるようになりました。

ギャップを活用して同じ線路上に複数の列車を扱えるようになりました。
今回のような入換線だけでなく、ヤードなどでも複数の列車を一本の線路に停めおくなど、活用することができる方法です。
フィーダーの差し込みで干渉という想定外なことがおこりましたが、フィーダーの向きと列車の走る方向について理解できていれば対策は考えられるかと思います。
何か課題が起きても解決する方法はあると信じてクリアしていくのも、やりたいことが実現できた時の嬉しさは倍増ですね。
少しでもお役に立てば幸いです!皆様の鉄道模型ライフがより楽しくハッピーになりますように!