鉄道模型を始める方向け〜トミックススターターセットを選ぼう 2024/7

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トミックススターターセットを選ぶ
20247月編

これから鉄道模型をはじめようというときに、走行させるために必要なレール、車両、コントローラーを揃えるのにうってつけなのがセット製品。トミックスやカトーから様々な種類のセット製品が発売されています。この記事では、スターターセットを購入するにあたって、こう考えて選べば良いと思うポイントを実際の製品も確認しながら紹介します。

2023年3月時点の記事を最新情報に見直しています。

どんなセットがある?

トミックスのスターター向けセットには、おおきく 2通り、車両を含むコントローラとレールのセットと、車両を含まないコントローラとレールのセット(マイプラン)があります。

自身の場合は学生時代に JR 211系の 4両編成を含む待避線付きの小判型レイアウトのセットでデビューしました。当時 2万円くらいだった記憶で、お手頃に一式揃えられます。
予算によっては、車両を含まないセットとお好きな車両セットという組み合わせも選択肢となります。
基本的にセットはお得ですが、価格を抑えるためにセットに含まれるコントローラが廉価版となっているセットが多く、その後も続けることを考えた時にデメリットにもなり得ます。
そのあたりを把握した上で納得して購入したいですよね。そのあたりを本ページではふれていきますので、確認してみてください。

アンディ
アンディ

今後も発展させていくことを考ている方は、レールとコントローラを含むセットのマイプランとお好きな車両セットという組み合わせをオススメします!

まずは車両含むセット、その後に車両を含まないセットであるマイプランを紹介します。

車両を含むスターターセット

車両を含むスターターセットには 3種類あります。

ベーシックセットSD

トミックスのベーシックセット SD は小判型の小さなレイアウトに入門用コントローラと車両のセットで、車両バリエーションが用意されています。新しいセットが発売になることもあります。

本当にまずは試してみたいという方にオススメだと思います。発展させたい時にはトミックスのレールセットを追加して、レイアウトを拡張することも可能になってます。

そんなお手頃ベーシックセット SD ですが、注意点はコントローラ。セット専用の PU-N600 というコントローラは、容量は 1000mA とトミックスの一般的な N-1001-CL が 1200mA ですのでそこまで見劣りしないのですが、常点灯機能が省略されています。

常点灯機能とは?

常点灯機能というのは、車両が停止中にもヘッドライトやテールライト、室内灯を点灯させることができる機能です。

鉄道模型入門セット

鉄道模型入門セットはベーシックセット SD より少し上位に位置するセット製品です。
特徴として、セットされる車両が High Grade 仕様となっています。High Grade 仕様は中間連結部により実感的な TN カプラーが装備されています。

実物の密着連結器を模した TN カプラー

鉄道模型を始める時から TN カプラーというリアルな連結を味わえるなんて、とても贅沢です笑 ただ、良いモノを知ることも大切!という点でオススメです。車両は自分で選びたいという方は、マイプランと High Grade クラスの車両セットというのも選択肢です。

鉄道模型入門セットもコントローラはベーシックセット SD と同じで PU-N600 となります。

レイアウトは、ベーシックセット SD と比較すると一回り大きくなっていて、ベーシックセットのレイアウトと組み合わせると複線が作れるようになってます。

ベーシックセットと組み合わせた時のレイアウトプランは?

レールセットを追加することで簡単にレイアウトを発展できるようになっており、トミックスの以下ページでも説明されています。

鉄道模型入門セットはレイアウトプランに出てくるのとは少し違うレール配置になってます。レールセットD に近いので、鉄道模型入門セットに含まれるレールとレールセットD に含まれるレールとの製品差分を単品で補えば同等で考えることができます。
もしくは島式ホームを追加したい、車両基地を作りたいなど、やりたいことに応じてメーカのプランとは別でオリジナルの発展を考えるのも良いと思います。はじめはレールにどう電気が流れてどう車両をコントロールできるのか?など、考えるのが少し難しいかもしれませんが、レイアウトプランを眺めつつ色々考えてみるのもオススメです。

鉄道模型ファーストセット

ベーシックセット SD よりもさらに手軽に始められる鉄道模型ファーストセットは電気機関車と貨車をセットにしたもので、より安価に試すことが出来るようになっています。レイアウトも小判型と直線の2種類あって好みのモノを選択することが出来ます。本当に入門中の入門ですね。

コントローラは PU-FG-17 という簡易的なものになっており、使い続けるには心許ないですので、そこは理解しておく必要があるでしょう。

スターターセットまとめ

車両を含むスターターセットの差異を以下にまとめます。セット車両例としては、2024年6月29日時点でメーカー在庫のあるものを記載しています。

ベーシックセットSD鉄道模型入門セット鉄道模型ファーストセット
レイアウト小判形小判形小判形 / 直線分岐
レウアウト寸法
(mm)
560 x 1120634 x 1194634 x 914 / 約74 x 約1200
コントローラPU-N600
(常点灯機能なし)
PU-N600
(常点灯機能なし)
PU-FG17
(簡易コントローラ)
価格帯¥20,000-¥25,000¥25,000¥11,000
導入しやすさ
発展しやすさ
セット車両例225系
E7系
E235系
923系
N700 (N700S)系
583系
485系
小型機関車
/ 電気機関車
車両を含むスターターセット比較表

車両を含まないマイプラン

好みの車両を含むスターターセットが見つからない場合や、よりリッチなレイアウトあるいはコントローラーで楽しみたい場合に選択肢になるのがマイプランです。

レイアウトやコントローラに種類があるので、以下の表に一覧を示します。

90940
DT-PC(F)
90099
ワイドトラム
鉄道模型運転セット
90098
(ミニ)鉄道模型
運転セット
90950
マイプラン
NR-PC(F)
90949
マイプラン
LT-PC(F)
90947
マイプラン
LTⅢ(F)
レイアウト複線小判形+
外周待避線あり
小判形小判形小判形
待避線あり
小判形小判形
レウアウト寸法
(mm)
634 x 1754280 x 420280 x 420560 x 1680560 x 1120560 x 1120
コントローラPU-N600
PU-FG17
(常点灯機能なし+簡易)
PU-FG17
(簡易コントローラ)
PU-FG-17
(簡易コントローラ)
N-DU101-CL
(ワンハンドル,
常点灯対応)
N600
(常点灯機能なし)
N600
(常点灯機能なし)
価格帯¥28,600¥8,030¥7,700¥30,360¥11,000¥11,000
導入しやすさ
発展しやすさ
コメントコントローラだけが
常点灯機能なく
マイナスポイント。
小型の車両向け。
とにかく省スペース。
小型の車両向け。
とにかく省スペース。
無駄がない。
発展向け。
ベーシックセットSD
の車両なし相当。PC枕木。
ベーシックセットSD
の車両なし相当。木枕木。
車両を含まないマイプラン比較表

LT-PC(F) と LTⅢ(F) はベーシックセット SD と同様の小判形レイアウトです。それぞれレールの枕木が PC タイプのものと木製タイプのものとなっています。DT-PC(F) は複線と豪華仕様ですが、コントローラは常点灯機能なしのものとなっています。NR-PC(F) はちょっと贅沢なワンハンドルタイプの常点灯対応コントローラに待避線も備わっています。今後の発展時にも十分使っていける製品構成で無駄がないといえます。

木製枕木レールとPC枕木レールの違いは?

見た目が違うので、今後ジオラマを作ろうと考えられている方はシーンに応じて選択できます。
レールの規格は互換性があり、走行目的ではなんら変わらず見た目の違いだけで相互に接続することも問題なくできます。

PC枕木レールの方が新しい製品であり、取り付けられる D.C.フィーダーの種類が多かったり、片付ける時にレール(構造上、一部はのぞきます)を重ねる際にばらばらにならないように工夫されていたりと利点があります。

さいごに

鉄道模型の魅力を感じてもらうためにも、ぜひ手にとって試していただきたいです。

まずは触れるという意味ではベーシックセットSD がお手頃ですね。コントローラが簡易版というのが残念ですが(個人的には N-1001-CL のセットにすればよいのになと思ってます)、好みの車両を含むセットがあれば良いと思います。なければマイプランやその他のセットも選択肢になります。

予算の余裕がある方は「マイプラン NR-PC(F)」と好きな車両セットの組み合わせをオススメします。含まれるレールやコントローラも長く使えます。

鉄道模型ライフを良い形でスタートできますように。そして皆様の鉄道模型ライフがより楽しくハッピーになりますように!