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DCCフレンドリーなカトー車両でデビュー
初の DCCによる列車制御にトライしましたので、紹介します。
以前から気にはしつつも、導入が大変というイメージで敬遠していた DCC。新線を追加しよう、なんなら DCC にトライしてみようと思い立ったところからです。
色々調べながら、カトーのサフィール踊り子を DCC 対応して走らせるところまでたどり着いたので、同じようにこれからやってみようかなと考えられている方に役立つように、まとめておきたいと思います。
DCC は Digital Command Control の略で、レールを通じてレール上の車両にさまざまなコマンド(命令)を送って制御する仕組みです。
そのため、車両上にもコマンドを処理するための仕組みが必要になります。
日本で一般的に広がっているのはアナログ運転と呼ばれています。以下の記事でも説明しているように、コントローラーからレールにフィーダーを使って給電する電圧を変化させることで、列車が走るという仕組みです。
したがって、基本的にはコントローラーに対して走らせられる(加速、減速などコントロールできる)列車は 1編成に限定されます。
対して、DCC は常時レールに電気を流しておきます。コントローラーからレールにはコマンドを流し、列車側がそのコマンドを受け取って、さまざまな動作をするという仕組みです。できることとして、代表的なものを挙げてみました。
他にもありますし、応用するとさらに高度な制御ができそうですが、基本的なところで簡単に説明します。それだけで夢が膨らみそうな気がすると思います。
- 複数の列車を個別制御
- 列車のヘッドライト・テールライトの ON/OFF
- 列車から走行音や警笛の吹鳴
- ポイントや信号機の制御
複数の列車を個別制御
アナログ運転では、コントローラー 1つで制御できるのは基本的には 1編成のみです。DCC では先ほど説明したコマンドをどの列車が受け取るか?というのをコントロールできるので、例えば極端な話、1本のレール上に 通勤電車と特急電車をおいておいた状態で、両者を個別に運転することができます。
列車のヘッドライト・テールライトの ON/OFF
アナログ運転では、列車のライト類は走らせるための電気の供給と合わせて点灯しています。停車中にライト類を点灯させる常点灯の仕組みも、コントローラーから供給する電気が流れるレールに存在する列車に対してのみになります。
対して DCC では、常に電気はレールに流れている状態で、ライトON!ライトOFF!に相当するコマンドを流すことで、加減速などの制御とは別にライト類を制御できます。ですので、特急電車を待避する通勤電車のライトを点灯させておくことも可能です。アナログ運転ですと、待避側には通常電気を流さないため、消灯状態となってしまいます(コントローラーを追加すればできなくはないですが)。
列車から走行音や警笛の吹鳴
ここまででおおよそ想像ができるかなと思いますが、DCCではコントローラーと制御対象の列車は 1:1 ではなく、1:多となります。流すコマンドで自由に列車を区別して制御できます。列車上にスピーカーとコマンドを受け取る仕組み等を搭載して、サウンドを流すことで、列車の走行音や警笛など、さまざまなサウンドを再生することが可能となります。
今回は触れていませんが、追々サウンドも試してみたいと考えています。
ポイントや信号機の制御
今回は自身もトライしていないため、詳しくは触れませんが、DCC ではコントローラーからポイントや信号機を制御することも可能です。
ポイントや信号機側も当然コマンドを受け取れるようにする必要がありますが、列車の動きに合わせてポイントや信号機の制御ができるようになれば、実物さながらのリアルな挙動を再現できそうですね。
いきなり色々やろうとしても、それなりのハードルはあると感じますので、まずは列車のライトの制御、モーターの制御(運転)に絞って、紹介します。
今後、色々トライしていく予定ですので、それに合わせてまた続きを紹介していければと思います。
コントローラーは Desktop Station 製
国内メーカーで DCC のコントローラー(コマンドステーション)を発売しているのは大手ではカトーがあげられますが、今回は調べて Destop Station というメーカーの製品を活用することにしました。
理由は、価格面 (カトー製品の半分以下) と、機能的にもひとまず不足はなさそうだったところからです。
今回の記事の前提
DCC を導入するにあたって気をつけておく必要がありますので、まずは押さえておきたいと思います。
DCC を活用するにあたって、コントローラーだけではなく、「コマンド」を受け取るための仕組みが車両側に必要になります。
トミックスやグリーンマックス、カトー、マイクロエース、ポポンデッタなど、一般的な国内の車両はこの仕組みに対応していません。つまり、DCC に対応するための作業が必要となります。
カトーの車両については、「DCCフレンドリー」と呼ばれていますが、カトーがオプションで DCC に対応させるための製品を発売しています。
まずトライするのにはうってつけですので、今回はカトーの車両と、DCC対応させるためのオプション製品を活用します。
そのほかのメーカーの車両のDCC運転については、今後トライしていく予定です。
対象する編成に室内灯は装備していません。
室内灯も DCCで ON/OFF するためには専用のデコーダを用意すれば可能です。
また、カトーの車両であれば、室内灯は常時点灯で構わなければ、DCC デコーダなしでそのまま利用することは可能です。
ここまで説明してきたように、アナログ運転とは制御の仕方がまるで異なります。テレビのアナログ放送とデジタル放送に互換性がないように、アナログ運転と DCC も互換性はありません(勘の良い方は電気の流し方が異なるのでお察しかと思います)。
ここまで、DCC特有の用語は控えるようにしてきたつもりですが、最低限、今回の内容を進めるにあたって押さえておきたい用語を紹介します。
この辺りを理解していないと、ネットで何か探した時に理解が追いつかないなと思うのもあり、ぜひ押さえておければと思います。
デコーダ
ここまで、車両側にコマンドを受け取る仕組みが必要、という表現をしてきましたが、これを実現するのが「デコーダ」となります。
エンコードとかデコードという言葉に触れたことがある方ならよりイメージしやすいかもしれませんが、レール上を流れてきたコマンドを理解するために必要となります。製品としては、小さな基板です。これを車両に取り付けることで、流れてきたコマンドがその編成向けの命令なのかを区別し、その車両向けなのであれば、コマンドに従った処理をします。
デコーダにもモーターを制御(運転)するためのもの、ライト類の ON/OFF を制御するためのもの、サウンドを再生するためのものなど種類があります。
今回利用するのは、モーターの制御用途ライトの制御用の 2種類です。
アドレス
インターネットが広まって、IPアドレスという言葉を聞く機会もあるのではないでしょうか。そんなことはないよ、という方も郵便物を届ける時に利用する「住所」を英語にすると「アドレス」です。インターネット上で通信する相手を識別したり、郵便物の届け先を区別したりするのと同様、DCC の世界では制御する対象の列車(正確にはデコーダ)を区別するために利用します。
アドレスとデコーダとの関係を図で示すと以下のようになります。

コマンドステーション
DCC でさまざまなコントロールのために、レールにコマンドを送り出すための装置です。DCCを始めようと思うと、コマンドを送り出すためのコマンドステーションとコマンドを受け取るためのデコーダが最低限必要になります。

先ほども記載した通り、アナログ運転のレイアウトとは分離しておく必要があります。というのも誤ってアナログ運転のレールに DCCデコーダを搭載した車両を置いて通電するとデコーダの故障につながったり、その逆をすると列車が暴走したりという問題が発生するためです。
ただ、レール自体は特にどのメーカーであっても関係ありません。コントローラーからレール全体に通電させることができれば問題ありません。
とはいえ、初回から複雑なレイアウトにすると色々難しいと思いますので、今回は 1本のレールに給電するのみとします。
なお、レールとしては、今後新線で活用予定の PECO製を利用していますが、これまで当方レイアウトで活用しているトミックスレールでも問題ありません。フィーダーのみ工夫する必要がありますが、後述します。

フィーダーの準備
DSairLite は出力端子台が用意されているため、マイナスドライバーを使って、フィーダーを固定する必要があります。
カトーやトミックスのフィーダーを利用する場合は、コントローラー側のコネクタをニッパーでカットし、被覆を剥いて利用します。
PECOレールを利用する場合は、ジョイナーに給電用のワイヤーを半田付けして利用すると良いと思います。今回はそうしました。

DSairLiteの緑色の出力端子台に被覆を剥いたワイヤーを固定します。
今回 DCC運転のために必要な製品を下表にまとめます。
DCC 対応する編成は 品番 10-1661S E261系「サフィール踊り子」基本セット(4両)です。
対象とする編成が異なる場合は、カトー製品で DCC フレンドリー (簡単にデコーダを取り付けられる製品) であれば、手持ちの説明書に品番の記載がありますので、確認してみてください。
| メーカー | 品番 | 品名 | 定価 | 説明 |
|---|---|---|---|---|
| Desktop Station | ー | DSairLite | ¥16,500 (税別) | コマンドステーションです。 オンラインで購入するのが良いと思います。 ※ なお今年 26年秋以降は新製品に移行するとのことです。 |
| 秋月電子 | 110659 | スイッチングACアダプター 12V2A AD-D120P200 | ¥1,250 | DSairLite には電源が付属しないため、別途購入する必要があります。 遠方の方はオンラインで購入できます。 |
| カトー | 29-351 | 電車形動力車用デコーダ EM13 | ¥2,200 | モーター車両に搭載するデコーダーです。 モーターの回転を制御し、列車の運転に必要です。 |
| カトー | 29-352A | 先頭車用デコーダ (減光機能付) FL-2N | ¥3,960 | 先頭車のヘッドライトとテールライトの ON/OFF をコントロールするために必要なデコーダーです。2つ入っているため、両先頭車にひとつずつ利用します。 |
| (そのほか) | ー | フィーダー(※) | ー | 利用するレールに合わせて用意します。 |
(※) フィーダーについてはレールに合わせて工夫します(後述)。

先頭車両へのデコーダーの組み込み
先頭車へのデコーダーは床下のカバーを外して組み込むことになります。
カトー車両で DCC フレンドリーの車両はカバーが外れるようになっています。

先頭車ライトの ON / OFF スイッチがある場合は、ここでスイッチを取り出すようです。サフィール踊り子はライトスイッチがありません。

車両の向きとデコーダーの向きを確認します。基板上に矢印が刻印されているため、その向きを先頭運転台側にします。

無理に押し込まないよう、気をつけて基板を差し込みます。

取り付けたら、カバーを戻します。
反対側の先頭車も同様にデコーダーを組み込みます。
動力車へのデコーダーの組み込み
動力車用のデコーダーを組み込みます。
モーターカバーを矢印方向にスライドして取り外します。

台車とシャフトなどのパーツを取り外します。
元に戻せるように必要であれば写真など事前に撮っておくと良いと思います。

DCCデコーダーを組み込みます。表裏が分かりづらかったですが、同じデコーダーを利用される場合は写真も参考にしていただければと思います。

デコーダーを取り付けたら、カバーを戻します。
カバーを開けたままでは走行させない方が良いようなので、試し走行時も戻すようにします。
はじめ、先頭車のデコーダー取り付け箇所のカバーになっている部分がわからず、ボディを分解して構造を確認していました。参考までにその様子を掲載しておきます。
DCCデコーダーは通常のヘッド・テールライトに給電する途中にうまく割り込ませて動作を変えているのがよくわかりました。勉強になりますね。


テストの様子を動画にしました。ぜひ動画でご覧ください。
なお、先頭車両は片方の車両の設定を変更する必要があります。設定変更の様子も動画にしてますので、ご確認ください。
アドレスは DSairLite、デコーダ共に初期値が 3 のため、今回は設定変更することなく利用しています。
先頭車両の片方の CV29 を 7 に設定すれば OK です。DSairLite での設定方法は動画で説明しています。
はじめて DCC(デジタルコマンドコントロール)を導入しましたので、同じように検討をしている方に役立てていただければと思います。カトー製品は DCC フレンドリーというところで、サフィール踊り子を対象として、試してみました。
- コスト面も考慮して Desktop Station の DSairLite を導入。
- DCC フレンドリーなカトーのサフィール踊り子にライト類、モーターの DCC 化を実施。
- アドレスや CV についての概要を理解。
まだまだ奥が深い DCC、検討中の新線はDCC 運転路線として、引き続き、いろいろトライしていければと思います。
皆様の鉄道模型ライフがより良いものに、そしてハッピーなものになりますように!
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